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京都・五条坂 陶器まつり 〜2012年8月〜
京都・五条坂 陶器まつり 〜京焼・清水焼の伝統と美しさ
京都を代表する伝統工芸の一つ、京焼・清水焼。
華麗で繊細な染め付け(そめつけ、細かい模様を描いたもの)や、光の当たり方で色合いが微妙に変化する釉薬、そして洗練されたデザインなど、その美しさは全国的に知られています。 が、お値段もなかなかのもので、ぐい呑み(盃)一つが1万円を超えることも珍しくありません。
そんな高嶺の花の京焼・清水焼をお手頃価格で手に入れるチャンス、それが「京都・五条坂 陶器まつり」です。

今回は、京焼・清水焼の歴史や作品の美しさ、そして「京都・五条坂 陶器まつり」の見どころをご紹介します。
京焼・清水焼の歴史
西暦794年に都となって以来、京都は平安京として栄えてきました。
平安時代には、朝鮮や中国から渡ってきた陶工が、
それぞれの国の製陶技術を用いて
作陶活動を行ったとされています。
それらの技術が日本の陶工へ受け継がれ、
研究が重ねられて独自に進化し、
今日の京焼・清水焼として成熟していきました。

また、古くから日本文化の中心であった京都には、
全国各地から優れた技術を持った陶工たちが集まり、各地で発展してきた製陶技術が持ち込まれてきました。
京焼に、瀬戸、美濃、信楽、古九谷、古伊万里といった他の地域の流れが感じられるというのもよく聞く話です。
ちなみに京焼という表現が使われ始めたのは、室町時代中頃と言われています。

桃山時代に入ると茶の湯の流行とともに、楽焼や様々な茶道具、うつわが作られ、茶人や宮家・公家、各地の大名や寺院へ献上されるようになりました。
こうして茶の湯や文人趣味などの優雅な文化の影響を受けて、京焼・清水焼は大きく花開くこととなります。

ところで、「京焼・清水焼」と表現されることが多いですが、「京焼」「清水焼」がそれぞれどのような意味をもつか、ご存じでしょうか。
「京焼」とは、京都(山城)で営まれている窯で製造された「やきもの」のことを指しており、 清水焼をはじめ、粟田口焼、音羽焼、黒谷焼、御室焼、黒谷焼、八坂焼、桃山焼など、京都やその周辺の様々な地域で発展してきた「やきもの」の総称です。
その中でも清水焼は、北は清水寺、南は七条、東は西野山(山科区)、西は大和大路の範囲を中心にした地域の窯を指します。
しかし時代の流れとともに、他の窯は廃れてしまい、現在ではほぼ「清水焼」だけが残っています。
京焼・清水焼って、どんなもの?
京焼・清水焼全体としては、特徴ある様式や技法はありません。
しいて言えば、「洗練された精緻なデザインと、磨き上げられた高度な技法により、手作業で丹精こめてつくられること」にあります。
(京都府HP「京焼・清水焼」より引用 http://www.pref.kyoto.jp/tokgs/kyoyaki.html )
つまり京焼・清水焼の作品は、窯元ごとに特色のあるものとなります。今回は、ある窯元の作品を通して、京焼・清水焼の美しさをご紹介します。
染め付けの夫婦湯呑み
磁器に染め付けの絵が施されていて、いかにも清水焼という雰囲気の作品。 これらの絵は、一筆一筆丹念に手描きで描かれており、とても手間がかかるものです。 この写真のような青絵の作品と、赤絵の作品、また青と赤の両方を使った作品があります。
色絵染め付けの来客用湯呑み
磁器に五須(ごす、鮮やかな紺色の絵具)で下絵を施し、一度焼いてから、色絵具で上絵を施し、もう一度焼いています。 二度焼するため手間がかかりますが、華やかで豪華な雰囲気にあふれており、来客用にぴったりです。
唐子アミの夫婦湯呑み
飲み口に付いている人形は「唐子(からこ)」と呼ばれ、中国の子どもをモチーフにしています。 湯呑全体は、「アミ」と呼ばれる模様で埋め尽くされています。 古くから「アミは中風(ちゅうぶ)のまじない」と言われており、アミの食器を使うと、「中風」つまり、 「脳血管障害の後遺症である半身不随、片まひ、言語障害、手足のしびれやまひなど」( Wikipediaより引用 )になりにくいと言われてきました。
辰砂釉(しんしゃゆう)の小鉢
迫力のある真っ赤な釉薬は、銅の結晶の発色です。銅は釉の中の成分や焼成の具合により緑や青、黒など様々に発色します。 それ故、辰砂釉特有の鮮やかな赤の発色を安定して実現することは難しいものです。
紫釉の酒器
この紫色は、コバルトの結晶の色で、釉の成分や焼成によって、桃色〜紫色〜紺色と様々な色味を表現します。この紫色は、この窯元オリジナルの色です。
氷裂釉(ひょうれつゆう)の夫婦湯呑み
小さい画像なのでわかりにくいですが、ガラス質の釉のひび割れが砕けた氷をイメージさせる、清涼感のある氷裂釉の作品です。 氷裂釉は癖が無く、色味も各種のお茶の色と調和しやすいので、湯呑みとして大変使いやすいです。
均窯釉(きんようゆう)の夫婦湯呑み
この均窯釉は、コバルトをベースにして、独特の青白い色彩を表現しています。他の清水焼窯元でも作られていますが、窯元ごとに少しずつ色味が異なるようです。
「京都・五条坂 陶器まつり」の始まり
今からおよそ90年前の大正9(1920)年、「京都・五条坂 陶器まつり」は始まりました。開催日は、今と同じく8月7日〜10日。

この日に開催となったのには、理由があります。
五条坂の近くに、「六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)」、通称「六道さん」というお寺があります。
京都では古くから、「六道さん」はあの世の出入り口にあたると信じられてきたため、お盆に入る前、 亡くなったご先祖様の精霊を迎えに8月7・8・9・10日に「六道さん」へお参りに行くことになっています。

五条坂は、この期間、「六道さん」へお参りする大勢の人々でにぎわいます。 五条坂にはまた、数多くの陶工の工房や陶器店が立ち並んでいました。

当時は、温度や炎の管理が難しい登り窯を使っていたため、「上物(じょうもの)」つまり一級品として市場へ出せない「下物(げもの)」がたくさん出たそうです。 こうして、「六道さん」へお参りする人に、一級品ではないちょっとしたキズものや半端物を売り出したのが「京都・五条坂 陶器まつり」の始まりと言われています。

キズものと言っても、もちろん本当に傷が入っているのではなく、釉薬のちょっとした色の変化が出たものや、ほんのわずかの形のひずみを持つ品のことです。
それらは、逆に「手作りならではの味がある」もので、時がたてば「愛着」と呼べるものに変化するかもしれません。
そういった品々が、陶器まつりに出されるのです。

今日では、残念ながら登り窯はほとんど使われておらず、電気やガスの窯で作られるようになりました。
電気やガスの窯を使うことで、温度や炎の管理が正確にできるようになり、安定した品を作ることができるようになったそうです。
そこで最近では、「下物」があまり出てこなくなり、陶器まつりに「上物」を出している店も少なくないと聞きます。
お安くなった「上物」や、あなただけの愛着のある一品が見つかるといいですね。
店主とのコミュニケーションも楽しみの一つ
少しでもお安く買いたい方は、開催期間4日間のうち、後半の2日間が狙い目です。
なぜなら店主としては少しでも多くの品を売りたいので、お値段交渉がしやすくなるからです。
ただ陶器まつりでは、店にもよりますが通常価格の2割引〜半額は当たり前、半額以下で売られていることもあるようです。
価格を交渉することばかりではなく、店主とのコミュニケーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。店主が話す、やわらかな響きの京都弁も素敵ですよ。 店主もきっと、お客様との会話を楽しみにしていると思います。
そんな会話の中から、京焼・清水焼の現状や、「えっ、そんなことが!」という驚きの情報が得られるかもしれません。
陶器以外にも、こんなイベントがあります!
陶婚式
日 時 8月7日
場 所 若宮八幡宮にて
内 容 結婚20年目の陶婚式を迎えるご夫婦を、若宮八幡宮にてお祓いさせていただきます。
ゆかた姿フォトコンテスト
日 時 8月7日・8日
場 所 会場内にて
内 容 入賞された方には、京焼・清水焼の
作品や、京都市内の有名料亭の
お食事券、ホテルの宿泊券などが
贈られるそうです。
会場内を巡回している撮影スタッフに
声をかけると、写真撮影してもらえます。
ゆかた姿でお出かけして、
フォトコンテストにぜひご参加ください。
みこし巡行
日 時 8月8日
場 所 会場内にて
内 容 陶器の神様をお祀りしている若宮八幡宮の
みこしが巡行します。陶器の神様らしく、
みこしの周囲には陶器の小皿がびっしりと
貼りつけられています。
京焼・清水焼の魅力がいっぱい詰まった、「京都・五条坂 陶器まつり」。真夏の一番蒸し暑い時期となりますが、お気に入りの器・掘り出し物の一品を探しに、ぜひ京都・五条坂へお越しください。

参考HP
※本文中、敬称は略させていただきました。
※掲載内容は、2012年8月時点、弊社で調べた情報によるものです。
最新の正確な情報につきましては、各企業・各店舗・その他各団体へご確認ください。
関連リンク
特記事項
  • 2012年8月1日更新